2014年8月16日土曜日

標高差1,000mの急坂を登りセッラ小屋へ

2009.8.11(火)
氷河後に出来た盆地に建つセッラ小屋(2,588m)
ベースとなる村は、アオスタから南へバスで約50分の所にあるグラン・パラディーソ山群のリゾート地コーニュ。明るく開放的な村で、窓に花が飾られた木造の家々がとても魅力的である。2回訪れているが、いずれもホテル確保できず、諦めアオスタに宿を取った。バカンスシーズンは殆どのホテルが満杯、しかも長期滞在者が多く、短期でホテルを確保するのは非常に難しい。
今回のコースは、グラン・パラディーソ山群を観ながら、標高差約1,000mを一気に登りセッラ小屋を目指す。

コース概要:

コーニュ(9:10)~ヴァルノンテ(9:45 9:52)~滝(10:32)~農家小屋(10:50 11:00)~セッラ小屋(12:20 13:30)~農家小屋(14:25)~ヴァルノンテ(15:05 15:10)~コーニュ(15:45)
歩行時間:4時間45分(登り:2時間35分、下り:2時間10分)

ヴァルノンテ村からの眺望
後方にグラン・パラディーソ山群の山々が聳える
牧歌的な登山道を歩き始める
アオスタ発8:05のバスでコーニュに8:55着、牧草地の奥に輝く白峰がとても奇麗だ。軽くストレッチした後、草原に沿った道を歩き始める。橋を渡り川沿いの道を歩き、約35分でヴァルノンテ村の集落に到着する。ここから眺めるグラン・パラディーソ山群の山々の眺望は素晴らしい(グラン・パラディーソ本峰は、この山の奥にあり、残念ながらその勇姿を見えない)。ここから本
橋の上のボーイスカウトのグループ
格的な登山が始まる、始めはなだらかな道が続くが、次第に傾斜がきつくなってくる。30分程で左手に滝が見え、さらに進むと橋に出る。森林樹林帯の中を登り詰めて行くと、石造りの小屋が現れる、ここで小休止。この辺りが森林限界で、ここから草原の気持ち良い道が続き、しばらく進むと谷間に流れる沢が見えてくる。沢に向かって下り、橋を渡ってから再び急坂が続く。

 
石造りの家屋群
谷間に流れる沢に架かる橋
最後のキツイ登りが続く(太腿に痛みが....)
上を見ると先を進む登山者等が黙々と登っている。「未だあんなに登るんだ」と思うと、ちょっと気力が萎えてくる。ジグザグな急坂をゆっくり登って行くと、太腿に今まで経験した事のない痛みが走り、少々やばい状態に。久し振りの本格的な登りで足に悲鳴がきたようである。立ち止り、太腿を揉み様子を見る。何とか大丈夫そうなので、気力を振り絞り再び登り始める。左手に観えるグラン・パラディーソ山群の白峰群の絶景を楽しむ余裕はもはやない。「あのピークの向こう側が小屋かな…」と思い、がんばって辿り着くが、道はさらに続いていてがっくり。こんな事を何度か繰り返し、ようやく小屋が見えてきたときは安堵感で一杯。
疲れを癒す可憐な高山植物

長屋2棟からなるカラフルなセッラ小屋
周囲を山に囲まれ広々とした谷間に立つセッラ小屋は、とてもカラフルで周囲の山々の中に一際目立つ。周辺は沢が流れる草原となっていて、大勢の登山者が食事を楽しんでいる。僕も、その中に座り、ランチタイム。太腿に痛みが走ったとき、本当に着く事ができるだろうかと不安が頭を過ったが、何とか頑張ってきて良かった。食後、大の字になって昼寝、山登りの醍醐味である。このままずっと寝転んでいたい気分であったが、重い腰を上げ登って来た道を下山する。

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