2024年5月30日木曜日

2年越しのリラ7湖へ


絶景のビューポイントからの眺望


2017/7/11(日)

ベースはサヴァレタバーニャ、村の中心には間欠泉が吹き出す温泉地。観光地ではないが、田舎の原風景が広がる素朴な村である。ここを起点に、7つの氷河湖を周回する人気のコースを歩く。2年前は悪天候で中止、今回はそのリベンジである。スタート地点のリフト乗り場のあるパネチシテまでは、ゲストハウス(ダリヤハウス)の車に便乗させてもらった。
コース概略:
リフト乗り場(8:40)------リラ・ハット(9:10)~Babreka湖(9:55 10:06)~オコト湖(10:20 10:28)~ピーク(10:40 11:06)~Trilisnika湖(11:45)~Ribnoto湖(12:02 12:05)~リラ・ハット(12:40)
コースタイム:2時間20分

リフトに乗り登山口のあるリラハットへ


ダリヤハウスの車に同乗し、リフト乗り場には25分で到着。往復チケットを買い、リフトに乗りトレッキングのスタート地点に向かう。澄んだ空気が心地良く、緑豊かな自然を目にし期待が高まる。下を見ると一台のジープが山の上に登って行く。かなりの悪路を走り小屋までいくようだ。リフトに揺られ、約25分でリラハットに到着。右回りと左回りのコースがあり、殆どのトレッカーは右回り、その後を追いながらトレッキングスタート。2年前は悪天候で残念したが今日は快晴、絶好の登山日和で期待に胸膨らませ広々とした斜面を登り始める。トレイルは良く整備され、標識もあるので迷う心配はない。30分程で展望台の標識があるが、そのまま進む。ここから気持ちよい広い草原のコースで左下には湖が見える。ほぼ平坦な道を進み、1番目のBabreka湖に着く。群青色の大きな湖で、腎臓の形に似ている所から「腎臓の湖」と名付けられている。

Babreka湖を過ぎるとジグザグの急坂になる


展望台のあるピークからリラ7湖を俯瞰する


ここから急登となりオコト湖を過ぎ、ケルンのあるピークに到着。ここからの眺めは素晴らしく、感動ものである。緑の草原に走る登山道に沿って連なる4つの湖がぽっかりと台地の上に浮かんでいるかのようだ。リラ7湖を紹介する写真はここから撮ったもののようだ。しばし、この絶景に浸っていこう。奥にもう1つの湖があり、登山道が続いている。未だ時間もあるので先へ行くか迷ったが、旅の疲れが溜まったのか体が重いので無理をせず下山する事に。ピークから展望した4つの湖を通り、リラハットには12:40帰着。リフトに乗り登山口に戻る。

オコト湖

この先に最後の湖があったが、疲れたので引き返す


2年目の雪辱を果たし、圧巻の展望を目にする事ができ満足のいくトレッキングであった。









2024年5月20日月曜日

ピリン山脈最高峰のヴィフレン山へ

ヴィフレン山 山頂

2017/7/15(
土)

 ベースはピリン山脈の麓の街バンスコ、標高は925mでソフィアの南西部に位置しバスで3時間で到着する。冬はスキー、夏はトレッキングで賑わいを見せている。通りからは教会を前にヴィフレン山の勇姿を遠望できる。古い家並みや道も残り、街のそぞろ歩きも楽しむ事ができる。ここを起点に、ピリン山脈の最高峰ヴィフレン山に登る。登山口まではマイクロバスで30分、バスは駅前と街の南端に停車、宿泊したホテルの傍に停まるので都合がよかった。

早朝のバンスコ

コース概略:

ヴィフレン小屋(9:08)~草地(9:40)~稜線(10:42)~ヴィフレン山(11:32 12:03)~稜線(12:36)~ヴィフレン小屋(12:35)コースタイム:4時間15分(登り:2時間40分、下り:1時間35)


眼下にヴィフレン小屋と大きな山塊

ホテル近くで停車するマイクロバスに乗り込み、ヴィフレン小屋へ


ガレ場からピリン山脈を眺望


8:30のマイクロバスで標高1940mのヴィフレン小屋に到着、マイカーでやってきた登山客で結構賑わっている。正面には、どっしりとしたヴィフレン山が迫ってくる。ちょっと立山の雄山を彷彿させる。登山口からガレ場の急登が始まる、振り返るとヴィフレン小屋、ピリン山群の山々が見えてきて大興奮である。しばらくすると道は二手に分かれ、真っ直ぐ進むと北東壁をトラバースするルート、左手がヴィフレン山に直登する一般ルートとなる。マイクロバスで一緒だったペアは前者のルートへ進んで行った。

登山口から目指すヴィフレンが正面に見える

僕は安全な一般ルートを登って行く。ガレ場から気持ちよい草地を抜けるとカール地形に入る。カールを巻きながら急登を登り詰め稜線に到着。反対側の山々も姿を現し、谷底には湖を見える。ここから広い岩稜を登り40分程で、ヴィフレン山に登頂。大勢のトレッカーで大賑わいで、歌を歌い踊り始めている人達もいる。山頂の標柱はなく、石を詰め込んだオブジェ(ネパール風)が設置されている。ピリン山脈は太古の昔は海の底で、珊瑚などの死骸が積もり石灰岩の層ができマグマの地熱で大理石に変化し、それを氷河が削り鋭利な屋根や深い谷、多くの湖が形成されてできたという。自然の力には驚きである。

鞍部から頂上への登り

稜線の反対側に見えた湖

あまりお腹がすかず、30分程休憩後下山する。北側を回るルートを下山するか迷ったが、安全パイをとって同じルートを引き返す事にする。小屋上の岩場で周囲の景色をぼんやり眺めていると、急に雨が降って来てあわてて小屋へ避難する。通り雨で2,30分程で止む。14:50のバスでバンスコへ戻る。ムサラ、マリュヴィッツア、リラ7湖、そしてヴィフレン、これでブルガリアの4つの主峰完全制覇。