2019年10月12日土曜日

人気のObla Glava周回コースを歩く


アイスケーブからの眺望
2019/9/10(火)
モスタルから国境を越えニクシクで乗り換え約1時間30分の山道を走り、ドゥルミトル国立公園の玄関口ジャブリャクに到着する。標高は1,436m、ちょっと歩くと郊外に出てしまう程の小さな街である。ここを拠点にし、アイスケープ(氷穴)があるObla Glavaへの周回コースを歩く。登山道は整備されているが、標識は未だ十分とは云えない。アルプスで見慣れた山小屋等もないが、その分手づかずの大自然を満喫できる。

コース概略:
ジャブリャク(7:35)~公園口(8:05)~ブラックレイク(8:15)~Stari milin(8:30)~分岐(9:15 9:25)~アイスケーブ(11:10 12:15)~キャンプ場(13:00 13:25)~分岐(13:46)~Stari milin(14:18 14:28)~ブラックレイク(14:35 14:42)~ジャブリャク(15:15)
コースタイム:5時間55分(登り:3時間35分、下り:2時間20分)

斜面にはカラフルな家が建ち並ぶ、冬のスキー客用のアパート?
早朝の澄んだ空気の中に静かに佇むCrno Jezero(Black Lake)
ジャブリャクから自動車道を30分歩くと、公園入り口に着く。3€の入場料を払うと絵葉書を渡される。少し歩くと、Crno jezero(黒い湖)が見えてくる。湖沿いの道を歩き「Zminje jezero」方面に右折し15分程で案内板があるStari milinに出る。橋を渡り樹林帯を登っていく、いきなりの急坂で息が切れる。樹林帯を抜けると分岐路だ、開けた場所で一気に展望が開きドゥルミトルの山々が姿を現す。
樹林帯を抜けた地点に立つ標識 英語表示はない
目指すObla Graveが見えてきた 特異な姿形で良く目立つ
アイスケーブ(Ledena Pecina)は右手の道だが、左でも行けそうで迷う。下から登ってきた女性達は迷わず右の道を進んだので、後をつけるように右手の道を進む。しばら行くと前方に目指すObla Glavaが見えてくる、蟻塚のような特異な形状でよく目立つ。丘の上で少し休憩、振り返ると追い抜いた女性達が歩いているのが見える。ここから岩場の連続、手を使いながら登って行く。目印(赤ペンキ)を見失ってしまい少し慌てるが、目印を見つけ事なきを得る。右に曲がる所を真っ直ぐ進んでしまったようだ。石灰岩質のガレ場を登り切り、待望のアイスケーブに到着。下方にぽっかり口を開けた空間が見える、残雪があり滑りそうなので上から見るだけに留める。
ぽっかり口を開けたLedena Pecina (アイスケーブ)
左手から降りる道があり、何人もの人が降りていった
登って来た登山道を振り返る 
岩場の連続、赤ペンキ印を見失いように
岩場の登りは結構きつくへばってしまった。Obla Glavaへ登る道はなく、ここが頂上となる。目の前に広がるドゥルミトルの山々を眺めながらランチ、素晴らしい眺望に感動である。そろそろ重い腰を上げ下山するとしよう。標識はなく大きな岩に赤ペンキで行き先が書かれている。ジャブリャは読めるが、もう1つは風雨で劣化したのか判別できず良く見えない。
最高峰のボボトブクック(Bobotovkuk)方面に歩いて行くと下山路との分岐点に出る。下から登山者が登ってくるのが見える。この道を下り、カール斜面の道をトラバースしキャンプ場に着く。どことなく北アルプスの涸沢を彷彿する風景である。
丘を越えて30分程歩くと、朝来た分岐路に出る。樹林帯を一気に下りStari milinで小休憩しCrno jezero(黒い湖)からジャブリャクへ戻る。
カールの斜面に沿った砂利道をトラバース 下に小さな池が見える
キャンプ場に建つ無人小屋 ベンチもあり休憩するには良い
どことなく北アルプスの涸沢を彷彿させる風景


2019年7月11日木曜日

マッターホルン直下のヘルンリ小屋へ


ヘルンリ小屋とマッターホルン
2012/7/22(日)☀ 
 ベースはスイス屈指の山岳リゾート地ツェルマット、観光客が多くホテルも高騰。昔と較べかなり俗化してしまった。今回はマッターホルン直下のヘルンリ小屋までのトレッキング、今回で3回目。昔と較べ登山コースも整備され歩き易くなっている。




コース概略:
シュバルツゼー(8:45)~ヒルリ(9:10)~分岐(9:42)~ヘルンリ小屋(10:26 11:45)~シュバルツゼー(13:00 14:10)~Zum See(12:40 15:27)~ツェルマット(15:45)
コースタイム:4時間25分(登り:1時間40分、下り:2時間45分)

8:15のロープウェイに乗り、2583mのシュバルツゼーまで一気に登る。気温は0℃、周りはガスで何も見えない。8:45、ガスの中を登り始める。スキーリフトの小屋があるヒルリを過ぎると、岸壁に付けられた鉄柵の通路を歩くが、別段怖い事はない。
岸壁に沿うように架けられた鉄柵のハシゴを登る
次々と湧き上がる雲の中から姿を現す 
分岐から少し上がった所から
雲が切れ、白銀に輝く峰々が見えてきた。マッターホルンも雲の中から顔を出すが、ヘルンリ小屋は未だ雲の中。岩山の尾根を登り切ると、北側のツナールの山々の展望が開ける。ここから平坦で快適なジャリ道を歩き、シュタフェルアルプへの分岐に着く。岩場を登って行くと、リスカム~クライムマッターホルンの大展望が広がる。モンテローザは未だ雲の中。ここから本格的な岩登りとなるが、道はしっかりとし迷う心配はない。岩場を回り込むとヘルンリ小屋が見えてくる。最後の登りを登り詰めヘルンリ小屋に到着。小屋の背後にマッターホルンの大岸壁が凄い迫力で迫る。次々と湧き上がる雲が中々取りきれない。
北側にはツナールアルプスの山々の大展望

小屋裏手の岩場からモンテローゼ(左端)方面を望む
マッターホルン登頂を目指すクライマー達
北壁の氷河の奥にダン・ブランシュの姿
小屋の裏手の岩場を登ると巨大な岸壁が迫る。ここから先は本格的なクライマーの世界である。岩場に座り、氷河と白銀の山々の大パノラマを心ゆくまで楽しむ。モンテローザも雲が切れ優雅な姿を現す、正に絶景である。小屋の暖かいスープを飲みながら景色を満喫。1時間以上滞在した後、同じルートをシュバルツゼーまで一気に下る。ツェルマットへは⑫のコースを取る。草原の気持ちよい道をZum Seeを経てツェルマットに15:45に帰着。

岩場に咲いていた高山植物

礼拝堂とツナールアルプスの山々が湖面に映る シュバルツゼー湖畔にて

くっきりと晴れ上がった青空に聳えるマッターホルン(ツェルマットから)