イタリア側からのモンブラン |
ヴェニ谷は、モンブラン山群のイタリア側の谷である。フランスのシャモニからモンブラン・トンネルを越えると左右に2つの広い谷が拡がる。北東がフェレ谷で奥はスイスに通じている。南西に位置するのがヴェニ谷だ。ベースとなる街はシャモニからバスで40分程のクールマイユールである。
過去2回は、エリザベッド小屋へ行けなかったが、今回は雪辱も兼ねてのトレッキングで、気合い十分である。
コース概要:
コル・シュクレイ(10:00)〜ラーゴ・シュクルイ(11:05 11:15) ~ Damon(11:40 12:05)〜ラーゴ・ディ・コンパル(12:52) ~
エリザベット小屋(13:42 14:12)~ラ・ヴィザイユ(15:32)
歩行時間:4時間40分
以前はクールマイユールの南端のロープウェイで上まで行ったが、今年は動いていなく、Dollone地区にあるテレキャビン乗り場から乗車、始発は9:30とかなり遅い。
スイス、フランスアルプスで7:00頃からスタートしているのに、国民性の差なのか。もう少し早い時間帯から動いて欲しい。
乗り込んだのは、女性1名と僕だけ、何か寂しい。右手にグランド・ジュラスを見ながら高度を上げていき15 分程でプラン・シュクレイに着、
ここでリフトに乗換え、標高のコル・シュクレイに9:55に到着。
コル・シュクレイからは、ヴェニ谷を挟みモンブランが聳える。1面の緑のアルプの中にホテル・レストランが1軒あり、絵葉書のような景色が拡がっている。
ホテルの左手に登山道がある。よく整備された道を登り、急坂を登りきると左下に小さな湖ラーゴ・シュクルイが見えてくる。
谷を隔てた対面には、グランド・ジュラスからモンブランにかけての大パノラマが拡がる。 ここからゆるやかな草原の道を45分程歩くと、休憩にちょうど良い岩場に出る。色取りどりの花が咲いており、ランチをとるにはちょうど良い場所である。正面にはモンブランの全景が見える。フランス側からは丸くなだらかな姿であったのが、こちらは荒々しく全く違う山を見ているようだ。
逆方向からはいくつものパーティがやってくるが、こちらのコースを取るのは殆どいない。
斜面をトラバースし、急坂を登り切りピーク(Damon)に出る。ここからの眺めは本当に素晴らしい。ここで腰を下ろし、モンブラン山群の大パノラマを眺めながらのランチタイム(フォカッチャ、バナナ)。シンプルな食事であるが、どんな物でも美味い、山の新鮮な空気が旨味成分(?)を発生しているのかな....
沢の音が心地良い風向明媚な登山道 |
ラーゴ・ディ・コンパルとグラシェ針峰 左の台形状の山の麓にエリザベット小屋がある |
下り切った場所は、鳥肌が立つようなすばらしい景色が拡がる。別世界に入ったような気分で、しばらく呆然とする。ラーゴ・ディ・コンパルは湖というよりは湿原、これが周囲の山に絶妙なアクセントを醸し出している。正面にアルプ・ヴィエイユ橋がある。
さらに歩を進めると、エリザベッタ小屋 である。広々とした湿原を横に見ながら、
平坦な道をひたすら歩く |
橋から結構な距離あるなあ、と思っていたが大した事はなかった。
エリザベット小屋は小高い丘の絶好のロケーションに建ち、雪を抱いた山々と氷河、緑の大地に囲まれた景観は素晴らしいの一言だ。歩き疲れたので、小屋前のベンチに座り、絶景を観ながら小休止。
裏手に、セイニュのコルへと続く谷間のトレイルコースが見え、何人かのトレッカーが歩いている。あっちへ行けば、フランスに抜けられるんだ。これがTMBコースなんだろう。
エリザベット小屋
後方はトレ・ラ・テート針峰(3930m)とレックス・ブランシュ氷河 |
ラーゴ・ディ・コンパルのレストラン |
バスは15分遅れで到着。非常に混んでおり残念ながら座れず、ずっと立ちっぱなし。車内には、イタリア人の大勢のマダム方のおしゃべりで大賑わいで、中々ユニーク。何か大阪のおばちゃん等を想い浮かべてしまう。それにしても皆さん、太っていてたくましい。カロリーもう少し控えめにした方が良い体型である。
喧噪さの中、クールマイユールには16:40着。ずっと立ちっぱなしだったが、ローカルな雰囲気に触れ、中々面白かった。